直筆の歌は、のちに「高砂島」と題して『神の国』昭和3年1月号に掲載されました。
高砂島
高砂島
- 台湾(たいわん)の称(たた)へを余所(よそ)に高砂(たかさご)や
蓬莱(ほうらい)の名(な)のしるき嶋(しま)かな - 太平(たいへい)の浪(なみ)に浮(うか)べる蓬莱(ほうらい)の
嶋(しま)は大和(やまと)の要(かなめ)なりけり
- 大玉山次高山(たいぎょくざんじこうざん)も阿里山(ありさん)の
名山(めいざん)おほき高砂嶋(たかざごじま)かな - 常夏(とこなつ)の嶋(しま)の気候(きこう)は万類(ばんるい)を
豊(ゆたか)に育(はぐ)くむ宇都(うづ)の神国(かみくに)
- 日本支那生蕃人(にほんしなせいばんじん)と三(み)つ身魂(みたま)
住(す)みて安(やす)けき坤神(こんじん)の嶋(しま) - 温帯(おんたい)と熱帯(ねったい)かねて海中(わだなか)に
安(やすく)く浮(うか)べる蓬莱嶋(ほうらいじま)かな